レポートの骨子
大学通信教育で成功するには、どこかできちんと時間を取って、レポートの書き方を学ぶことは不可欠です。通信教育課程の学びの中心は他ならぬレポートだからなので、科目ごとの知識以上に重要と言えます。
国内には大学通信教育は約70あり、多種多様な学部や科目があります。
ただ、レポートの形式はただ1つしかありません。その形式に忠実に展開すれば、どの科目でも一発で合格できるので、このページで紹介していきます。
まずは、レポートの骨子から説明します。
レポート本文は「序論・本論・結論」の3つから成ります。論理的な文章にはこの区別が必須であり、各箇所で述べる内容を整理することで、全体として完結した印象を与えます。
それは、序論でテーマを挙げ、本論で展開し、結論で答えを出すといったイメージです。
たまにこの形式を無視して、一本調子のレポートを書く人がいますが、それでは論理的な文章にはなり得ません。
レポートの形式は、内容と密接に関係しているからです。
論理的な文章とは何か
一本調子のレポートは論理的な構成にはなり得ません。適切な前提や話の広がりを作れないので、複雑な論理を表現することができないからです。
そのため、レポートの形式を学ばない人は、短期的にうまくいっても長期的に必ず失敗します。
ここで、そもそも論理的な文章とはどのような文章化について簡単に触れておきたいと思います。
論理的な文章とは、話の筋道が順序立っていて、読み手に違和感や矛盾を感じさせない文章を指します。
例えば、「三段論法」と呼ばれる推論が該当します。
三段論法とは、「AならばB」「BならばC」という前提から「AならばC」という結論を引き出す論理展開です。結論は前提の内容を含んでいるので、2つの前提を順番に読んでいった人なら、誰でも納得させることができます。
このように筋道だって展開された文章を「論理的な文章」と呼び、レポートにおいて評価されます。
その一方で、先程の前提から「AならばD」という結論を引き出す人もいます。
ただ、「D」は前提にないので、読み手は結論の段階で新しい情報を得ることになります。それでは読み手を納得させられず、レポートは不合格になります。
このように論理的な文章とは、あくまで話の展開における整合性についての概念となります。内容の正しさ(=文章の「公共性」)とはまた別の話なので、レポートを書く際はこの両方を睨んで作成する必要があるのです。
レポートは議論である
ここまで読んだ人は、論理的な文章がどういう文章か理解できたと思います。
それでは、どのように展開すれば、論理的な文章を作ることができるでしょうか。
ここで、非常に参考になる考え方を教えます。
それは議論です。
不特定多数の人に向けて説得力ある結論を示すレポートは、まさに議論です。レポートは議論の一形態なので、文章展開のポイントについては、議論に置き換えて考えることで容易に理解できます。
議論では、初めに議題を述べます。議題を周知しないことには議論を始められないからです。
そこで、レポートでは「序論」を用意します。序論では、テーマや問いの他、本論の展開の予告を行います。
議論に話を戻します。議題が決まれば、それについて具体的に論じます。議論の進捗に合わせて場を仕切り、参加者と進行を共有します。
そこで、レポートでは「本論」を用意します。本論では、議論の進捗に応じて文章を区切る節や、より大きな問題ごとに論じ分ける章を置いて内容を整理します。
再び議論に話を戻すと、最後に議決を導きます。議論の結果として何かしらの決定事項があるので、その明示をもって議論を終えます。
そこで、レポートでは「結論」を用意します。結論では、序論のテーマや問いを再度述べ、本論の要約を行った後、問いに対する答えを明記します。
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