通信制大学は本当に難しいか?

入学できても卒業できない通信制大学

多くの人は、大学通信教育に対して「難しくて、孤独で、特殊」というイメージを持っています。

 

このページでは、通信制大学の勉強は難しいのか、卒業の難易度はどれくらいかを解説します。

 

通信制大学は全国に70程ありますが、卒業率が8割を超える大学は1つもありません。高くても7割程度で、5割以下が大部分を占めます。なかには私が卒業した慶應通信のように、3%程度の人しか卒業できない「魔境」も存在します。

 

ちなみに、過半数が卒業できないというのは、通信制大学以外あり得ない現象です。

 

普通の大学では卒業は当たり前のことなので、誰も「自分は卒業できるだろうか?」などと考えません。考えなくても卒業できるのが、一般的な学校です。

 

通信制大学では、この「当たり前」が取り上げられ、「入学できても卒業できない」ことが常態化しています。この意味で、「難しい」というイメージは的を射ています。

通信制大学の卒業率が低い本当の理由

ここまで読めば分かりますが、多くの人は通信制大学の難しさを卒業率によって捉えています。

 

ただ、通信制大学のような特殊な世界では、この物差しは通用しません。ネガティブな声に惑わされ、せっかくの学びの可能性を潰してしまうのはもったいないので、あなただけは本質を見抜く力を身に付けてほしいと思います。

 

そもそも卒業率3%を卒業した私からしたら、「卒業率が低いから、勉強内容が難しい」は誤りです。もし数字だけを見て挑戦を諦めてしまったら、かなり短絡的だと言わざるを得ません。

 

なぜなら、母数に目を向けていないからです。

 

つまり、卒業できなかった大多数は、果たしてどんな人かということです。

 

これを考えるヒントは、入試がないという通信制大学のシステムにあります。

 

本来であれば、大学は学部で学ぶ資質があるかどうかを判断するために、入試を行います。そのため、入試に通過した人は卒業できて当たり前です。

 

ただ、通信制大学には入試がないので、学部の水準に及ばない人も入学します。そのような人が多ければ、卒業率も下がります。

 

このようなわけで、通信制大学の卒業率が低い理由は、勉強内容が難しいからではありません。すべては通信生の質による問題なのです。

卒業率問題の本質

ここまで読んだ人は、通信制大学の難しさに対する正しい考え方を理解できたと思います。少なくとも、「卒業率が低いから、勉強内容が難しい」という思考は短絡的であることに気付いたと思います。

 

確かに、大学通信教育には難しい面もありますが、きちんと努力すれば誰でも卒業できる世界です。

 

実際に、ある程度真面目な人であれば、年数はかかっても最終的に卒業できます。要はそうした人がどれだけいるかという「割合の問題」なので、今後は卒業率など気にしてはいけません。

 

これが、卒業率問題の本質です。

 

当たり前ですが、卒業は他人との競争で決まるものではないので、結局のところ自分次第です。「自分は自分」と考えて努力すれば、通信制大学は絶対に卒業できる世界だということを認識してください。

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