「東洋史」アウトライン

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イスラーム社会の知識人について考察せよ

レポート課題の具体例を用いて、レポートの勉強の進め方を解説します。

「イスラーム社会の知識人について考察せよ」という課題を仮定します。

レポートのアウトラインを作ることは、レポート構成だけでなく、勉強する内容を具体的にするという意味でも有用です。何を学ぶかと同時に、除外する範囲が決まるからです。

以下に載せるアウトラインはその一例であり、「課題に対して、どうアウトラインを作るか」をお見せするという趣旨で公開しています。

したがって、以下のアウトラインをこのまま使うことは絶対にやめてください。酷似したレポートは処罰の対象になるので、あくまで今後のご自身の勉強のために「参考」にしていただけたらと思います。

それでは、先の課題に対して、どのようなアウトラインが作ることができるかについて一例をご紹介します。

歴史系科目では、課題に応じて一通りの情報を網羅することが大切です。もちろん、表層的な内容ではいけませんが、範囲が狭いとそれだけで指摘を受けるので注意してください。

アウトライン

○序論

・テーマ
イスラーム社会の知識人について

○本論

第一節：知識とはなにか
・イスラム社会における宗教
・宗教と知識の関係

第二節：知識人の活動
・学者の活動実績
・学問領域の拡大

第三節：後世への考察
・宗教学者の教育システム
・現代との関連

○結論

・本論の要約

●参考文献

アウトライン解説

今回のレポート課題には「考察しなさい」とありますが、歴史系科目の考察とは、「説明し、その意義を述べる」という意味です。そのため、テキスト通りの内容を説明する説明型レポートとなります。

説明を多角的に行うことで、当時の知識人像が浮かび上がります。そこで、まずは知識という概念を導入し、次に知識人の活動について説明します。その後これらの説明を受けて、知識人の活動の意義について考察を加えるという手順で進めてください。

・第一節

知識人について述べるために、イスラーム社会において、知識というものはどのように考えられていたかを明確にします。それを記す文献（コーランの「だから知れ。アッラー以外に神はいないことを」など）を挙げて、知識の価値について説明します。そして、知識は宗教解釈の上で必須であることを述べます。

「知識」とは、ムハンマドの言行録を指す言葉であり、知識人とはイスラーム教徒に他なりません。実際に、この「知識」を多く知ることができれば、コーランを正確に理解できるため、高次の信仰が可能になります。

このように、知識はイスラーム教の発展には欠かせないため、必ず宗教との関連で述べてください。

・第二節

知識人の活動について広く述べます。知的活動の中心はアッバース朝なので、この時代に焦点を当てると良いでしょう。

知識人の活動を述べる上でのポイントは、イスラーム拡大による思想の融合です。その結果として切り開かれた学問分野について説明しましょう。

例えば、アッラーの教えを得るところから一歩進み、それを基にした古代ギリシャの哲学などが研究されました。また、それを外国語に翻訳し、より多くの世界へ広めようともしました。

このように外国との関連が重要なので、イスラーム拡大を軸にして、多角的に説明してください。

・第三節

第二節で説明した知的活動は、主に海外との関連でした。そこで、第三節では、国内においてどのような知的活動があったかを述べます。

このように活動場所を区切り、それぞれ論じることによっても、多角的な説明が可能になります。

今回取り上げるのは、「ウラマー」という知識人です。まずは、ウラマーとは何か、どのような権力を持っていたかについて説明します。その後、「ウラマー」に関して特筆すべき点を見つけ、それに対して考察を加えましょう。

今回なぜウラマーを取り上げるかと言うと、彼らは教育システムを確立し、後世に対し大きな影響を残したからです。彼らの教育を求めてヨーロッパ全土から知識人が集まり、こうした内部の充実があって、前節のイスラーム拡大はなされました。

それを可能にしたのは、紛れもなく学校制度です。このような点に対して、現代社会との関連について考察することもできます。

民主主義体制の定着条件について考察せよ

「政治学（A）」レポート課題を用いて、レポートの勉強の進め方を解説していきます。

著作権の関係で課題を原文掲載できませんが、大意としては「民主主義体制の定着条件について考察せよ」となります。

詳しくはお手元のレポート課題集をご覧になってください。

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