テキスト理解を示す「説明」という文章

「説明」の趣旨

レポートの文章の1つに「説明」があります。

 

文章作成の際まず考えることは、その文章の要件や趣旨です。要は「何のための文章か」です。

 

例えば、要約は「要点を短くまとめること」です。そのため、論理的に完璧であることより、「短さ」や「簡潔さ」が重視されます。

 

それでは、「説明」はどうでしょうか?

 

レポートは「テキスト理解→考察」という流れで進め、「根拠がある者同士の対話」を行います。これは、テキスト理解を示した上で、自分の主張を述べるという議論を意味します。

 

「テキスト理解→考察」の前半が説明なので、説明とはテキスト内容を文字通り「説明」することなのです。

 

このように言うと、要約と似ている気がしますが、両者には違いがあります。

 

要約は要点だけを記載し、「詳しくは本文を読んでください」という誘導の役割を持ちます。

 

それに対して、「説明」はテキスト内容を一通り述べます。要点はもちろん、派生項目まで丁寧に説明し、論理的に組み立てる必要があるのです。

 

こうした文章がなぜレポートに必要かと言うと、「私はテキスト内容を理解しています」というアピールのためです。説明とはテキスト理解の証拠だということを認識ししてください。

テキストを再構成する

ここまで読めば分かりますが、説明という文章は、単にテキストから文章を拾うだけでなく、構成も含めて自分で考える必要があります。

 

この意味で、説明とは「テキストを再構成すること」だと言えます。

 

再構成のコツは、テキスト内容を「分類する」ことです。

 

テキストには同種の概念が別々に記載されることが多々あります。そこで、これらを整理して分かりやすく書き直しましょう。

 

再構成には、文献から引用も有効です。引用により説明内容が本当に正しいことが示され、文章に客観性が付与されるからです。

 

また、引用後は、引用内容を分かりやすく解説することも大切です。。解説と言うと難しく聞こえますが、文献の表現を分かりやすい言葉に直すというイメージです。

 

このような作業を行えば、あっという間にテキストの「説明」ができあがります。

 

覚えておいて欲しいことは、説明型レポートの評価は、書き手がテキスト内容を理解しているかの1点で決まるということです。そして、読み手がそれを判断するには、書き手の「説明」を読むしかありません。

 

自分の言葉で説明できるのは、それが100%である証拠なのです。

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