失敗する人の共通点
失敗する人の共通点は、文献を読んだらすぐにレポートを書こうとすることです。
ただ、インプットした内容をどう活用するか決めていないので、スムーズにアウトプットできません。その結果、多くの時間が無駄になります。
このように、インプットとアウトプットの間には壁が存在します。その壁を取り払う過程が、アウトライン作成です。
アウトラインとは、レポートの構成と内容を決めるレポートの設計図です。
アウトラインができれば、レポートの文章が次々に決まるので、下書きの前に必ず行うようにしてください。
序論のアウトライン作成
まず、序論のアウトライン作成について説明します。
文章には題材が必要です。題材は文章の大まかな内容を定義し、書き手と読み手の間でイメージを共有します。
また、文章には範囲が必要です。あれもこれも述べていたらまとまりがなくなり、何が言いたいのか分からないからです。
レポートでも同じです。
例えば、「江戸時代の農民について説明しなさい。」というレポート課題では、題材と範囲が不明瞭です。そのため、このままではレポートを書くことができません。
一方、「江戸時代の農民の生活について述べなさい。」という課題なら、「衣食住」という題材と範囲が決まります。そのため、レポートを書くことができます。
このように、レポートで扱う題材と範囲を定めるものが、テーマ設定です。
テーマによってレポートの内容は大きく変わるので、最初にきちんと決めておきましょう。
なお、テーマは一から自分で考える必要はありません。レポート課題にヒントがあるからです。
例えば、「真理関数理論と量化理論について真理表を用いて説明しなさい。」というレポート課題では、テーマは「真理関数理論と量化理論の違いについて」となります。
また、「代替財と補完財についてIS曲線やLM曲線を用いて説明しなさい。」というレポート課題では、テーマは「代替財と補完財の違いについて」となります。
このようにレポート課題からテーマを定め、序論に明記しましょう。
本論のアウトライン作成
続いて、本論のアウトラインについて説明します。
本論ではテキストや文献内容について一通り説明します。どこで、何を、どのような方法で説明するかについて、明確にする必要があります。
まず、説明すべき項目をピックアップし、節立てしましょう。
例えば、「真理関数理論と量化理論について図を用いて説明しなさい。」というレポート課題では、「真理表、正しい推論、記号化、恒真、論理式」という説明項目をピックアップします。
次に、これらを基礎から応用に並べ、「記号化→論理式→真理表→恒真→正しい推論」となれば、これらを節立てします。
このように述べるべき項目ごとに節を立て、3節から5節ほど用意してください。
続いて、説明方法について、レポート課題や履修要綱を再確認します。
先ほどの課題では、「真理関数理論と量化理論について真理表を用いて説明しなさい。」とあるので、「真理表を用いる」必要があることが分かります。
説明型レポートの要件は、テキストや文献内容を過不足なく説明することなので、レポート作成上の留意点をきちんと確認し、本論のアウトラインを作成しましょう。
結論のアウトライン作成
最後に、本論のアウトラインについて説明します。
結論ではテーマを再確認し、本論の要約を行います。新しい内容を述べる箇所ではなく、主に本論の内容を簡単にまとめれば良いので、難しく考える必要はありません。
まず、序論で設定したテーマを再度述べましょう。
レポートの題材と範囲を明確にし、どのようなスタートを切ったかを振り返ってください。
続いて、本論の要約を行いましょう。
要約の方法については、こちらのページをご覧ください。気を付けることは、あくまで本論の説明なので、本論にない内容を述べてはいけません。
以上、アウトライン作成の手順となります。
ここまで読めば、アウトライン作成により、スムーズにアウトプットできる理由を理解できると思います。これだけで大幅な時間短縮が可能になるので、下書き前に必ずアウトラインを作成するようにしてください。
アウトライン作成については無料メルマガ講義でも詳しく説明しています。
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