通信生に立ちはだかる大学通信教育の壁
大学ほど通信教育になることで難易度が跳ね上がるものはありません。
多くの人は、この理由について勉強内容が難しいからだと考えていますが、それは間違いです。通信制大学が難しい本当の理由は、大学通信教育の独自性にあるのです。
高校と大学では勉強の仕方が違います。通信制大学も大学なので、高校までの勉強を続けていると、ある段階からうまくいかなくなるのです。
このような大学通信教育の独自の勉強が、通信生の壁として立ちはだかります。
このとき、多くの人は「うまくいかないのは自分の能力が低いからだ」と自分を責め、諦めてしまいます。いくらサボっても怒ってくれる人がいないので、次第に優先順位が下がります。
このようにモチベーション管理が非常に難しく、勉強内容以前の問題として、勉強すること自体が壁として立ちはだかるのです。
ここまで読めば、通信制大学を卒業することが、いかに難しいか理解できたと思います。通信制大学は普通の大学とは別物なのです。
通信生が把握すべき勉強の進め方
それでは、具体的にどのような点で異なるか説明します。
高校までの勉強には、必ず問題があります。決められた問題を教わった通りに解くことが求められます。
このように学びの本質が「習う」点にあるので、高校までの勉強は「学習」です。
一方、大学の勉強には、問題がありません。そのため、何が問題かを考え、自分自身で設定する必要があります。
このように学びの本質が「問う」点にあるので、大学の勉強は「学問」です。
通信生はこうした違いを把握し、学習ではなく学問によって勉強を進めないといけません。
レポートを学問として意識する
通信制大学の勉強の中心はレポートです。そのため、レポートのノウハウは、学問と連動させて理解する必要があります。
例えば、レポート課題には具体的な問題は書いていません。それにも関わらず、多くの人は問題設定せずにレポートを書き始めます。
ただ、具体的な問題を決めていないので、どうしても答えが出ません。このとき、学問の知識があれば、問いの必要性を痛感し、レポート課題に立ち返って問題設定するという発想になります。
このように、レポートを学問として意識することで、初めて学術論文を書けるようになるのです。
実を言うと、このような勉強は、通学生は免除されています。講義に出席すれば、学習レベルのレポートでも合格させてもらえるからです。
一方、通信生は講義がないので、大学本来のレポートが求められます。そのため、卒業の難易度は格段に違うのです。
このことはそのまま、通信生の特権に繋がります。
どういうことかと言うと、レポートによって日常的に学問することで、卒業時にはハイレベルな思考回路が身に付きます。
学習しかせずに卒業する大学生がほとんどの中、通信生だけは学問的に示唆に富んだ思考ができるようになるのです。
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