通信制大学で力を注ぐ勉強と抜く勉強を見極める

レポートと他の勉強の違い

通信制大学を卒業するためには、レポートを中心に勉強し、これだけに集中することが大切です。そこで、スクーリングや試験などの他の勉強と、レポートがどう違うかを理解してください。

 

まず、合格のハードルがまったく違います。

 

スクーリングや試験のハードルは決して高くありません。スクーリングは出席さえすれば基本的に合格でき、試験もきちんと対策すれば合格できます。

 

このように、時間をかければ必ず合格できるので、レポートより合格のハードルが低いと言えます。

 

また、スクーリングや試験には逃げ道があります。

 

ほとんど不合格にならない科目や対策しやすい科目があるので、楽に単位を取るにはそれらを選べば良いのです。

 

一方、レポートにはこうした逃げ道はありません。どの科目も主体的に取り組まないと合格できないので、常に全力投球する必要があります。少しでも手を抜くと不合格になり、単位が滞ってしまうのです。

レポートに対する覚悟を決める

通信制大学では、卒業所要単位のほとんどがレポートによる単位です。

 

多くの場合、試験に合格したら単位を取れますが、試験を受けるにはレポートを提出しないといけないので、レポート提出が単位取得の前提になります。

 

つまり、卒業の根底にはレポートがあるのです。

 

レポートが滞ると大学通信教育は何もかもストップしてしまうので、通信生はレポートを書き続けないといけません。いかに早い段階でこの本質に気付き、レポートの勉強を開始できるかが、卒業をも左右します。

 

その上で大切な気持ちは、覚悟を決めることです。

 

レポートを書いていると、どうすれば良いか分からないことが頻繁に起こるので、それに対する覚悟が不可欠です。

 

あなたは、杉田玄白という人物を知っていますか?

 

江戸時代にオランダ語の医学書『ターヘルアナトミア』を翻訳して、『解体新書』を著した人物です。彼はオランダ語が分かりませんでしたが、日本医学の発展のために、難しい医学書を全訳しました。

 

これは、努力を超えた「覚悟」の力です。

 

少し大袈裟かもしれませんが、通信制大学でレポートを勉強するのは、どこか『ターヘルアナトミア』の翻訳に似ています。

 

通信制大学は暗中模索の世界です。

 

レポートには答えがなく、教えてくれる人もいません。そのため、自分で正解を探し求め、その質を高めます。

 

これは普通の感覚で勉強したら不可能なので、「人生で一番勉強する!」という覚悟が、まず必要になるのです。

レポート以外きちんと力を抜く

厳しいことを言いましたが、通信制大学の勉強は困難なものばかりではありません。むしろ、大変なのはレポートだけです。

 

そのため、レポート以外はきちんと力を抜くことも重要です。

 

実際のところ、多くの通信生は力の入れ方をミスしています。スクーリングでやたら気合を入れたり、大学内のサークル活動に精を出す人です。

 

この分の労力をレポートに回せば、同じ努力でより多くの単位を履修できます。

 

特に、夏期スクーリングに力を注ぐ人は要注意です。年に1度の機会なので頑張りたくなる気持ちは分かりますが、ここで頑張る必要はまったくありません。

 

残りの11ヶ月間でレポートを書かなければ、頑張っても意味がないからです。

 

このように通信制大学の本質を理解することで、どのようなマインドセットを持つべきかが分かります。あなたが持つ勉強のエネルギーは、すべてレポートに注いでおけば間違いないのです。

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