通信生が初めに認識すべきこと
勝負の前には敵を知る必要があります。通信生が初めに認識すべきことは、通信制大学でどのような勉強が行われているかです。
多くの人は、大学通信教育についてほとんど知らずに、いきなりレポートを書こうとします。
これでは結果が目に見えています。
もちろん、学則をすべて覚える必要はありませんが、レポートの勉強について学ぶことは通信生にとって必須です。
このページでは、通信生として最低限知っておくべきことを教えます。
学問と学習の違い
まず、通信制大学では「学問」が行われます。そのため、学問とは何かを知らない限り、絶対に前に進めないようになっています。
私たちは義務教育を受ける中で、先生から教わったことを覚えるという勉強をしてきました。実際に、教科書の内容に疑問を持たず、載っている通りに習得したと思います。
これは「学び、習う」勉強であり、「学習」です。一方、学問は「学び、問う」勉強です。
多くの人は通信制大学で初めて学問を行うので、最初のうちはうまく対応することができません。
例えば、ノートをきれいにとったり、テキストや文献を読むだけでは、学問ではありません。きちんと内容を理解し、完璧に覚えたとしても、学問しているとは言えません。
これらは、「学問」のうち「学び」の部分なので、あくまで最低限の勉強だからです。
学問のポイントは、理解することではなく、疑うことです。
自分なりの疑問を持ち、その疑問を解決する方法を考え、結論を出すという勉強なのです。
そのため、自分自身の中に、批評的な視点がないといけません。「テキストに書かれている内容は本当に正しいのだろうか?」という疑問を持つことが、学問のスタート地点だと認識してください。
通信制大学と学問を結びつける「レポート」
通信制大学と学問を結び付けるものが、レポートです。
通信制大学にはレポートの他にスクーリングという勉強もありますが、卒業に必要な単位はレポートの方が圧倒的に多いです。
この理由は、レポートでないと学問できないからです。
このように、大学通信教育はレポートに特別な意味を持たせるので、評価もシビアです。そのため、通信生は「分量、形式、内容」の三拍子揃ったレポートを書けるようになる必要があるのです。
私の経験上、そのレベルに達するまでに、3年以上かかります。毎日取り組んでもこれだけの時間がかかるので、通信制大学を最短卒業することは非常に難しいと言えます。
そのため、いきなり最短卒業を目標にするのではなく、まずはコンスタントにレポートを提出しましょう。その中で、レポートは避けて通れないものだと認識し、不合格に慣れることが重要です。
最初はこの試行錯誤に大きなストレスを感じます。実際に、このストレスは通信制大学の卒業率が低い一因となっているほどです。
ただ、レポートを書くことを諦めた人は、退学しか残されていません。スクーリングだけでは卒業できないので、ぜひとも長期的な目を持ってレポートを学んでほしいと思います。
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