「序論、本論、結論」の分量と役割

レポートは「序論、本論、結論」という形式で文章を展開します。それぞれの箇所では、必要な内容を過不足なく述べる必要があります。

このページでは、「序論、本論、結論」の分量と役割について詳しく説明します。

まず、レポート全体からみた分量の目安を教えます。

この割合で文章を区切ることで、バランスの良いレポートを作成できます。

例えば、全体を4000字でまとめる場合、序論100字、本論3500字、結論400字程度で作成すると良いでしょう。

さて、字数の内訳を見ると、本論が大部分を占めていることが分かります。これは、「テキスト理解」「考察」などの論述を行うためです。

一方、序論と結論は数行の文で完結するので、分量を割く必要はありません。ただ、これらがないレポートは認められないので気を付けてください。

序論の目的は、レポート全体の方向性を示すことです。何について、どのような問いを設定し、どのような方法で述べるかを宣言します。

序論では、「テーマ」「問い」「本論の予告」を明記します。

まず、レポート課題からテーマを設定しましょう。テーマは「〜について」という形で明記してください。

これにより、レポートで述べる範囲を限定することができます。

続いて、問いを設置しましょう。問いは「〜なのだろうか？」という疑問文の形で明記してください。

よく勘違いしている人がいますが、テーマだけではレポートは書けません。具体的な論点が定まらないので、最終的に何が言いたいのか分からないレポートになってしまうからです。

そこで、レポートで解決すべき問いを設置します。これにより論点が定まり、問いに対して論じることで、結果としてテーマについて述べられるのです。

最後に、本論の予告を行います。予告と言っても、「第1節では〜について、第2節では〜について述べる。」など、節のタイトルを列挙する程度で十分です。

最初の段階でレポート構成を周知することで、読み手は大まかな内容を把握した上で本論を読めるようになります。

以上3点を守ることで、序論はレポート全体の方向性を示すことができるのです。

本論の目的は、論述を行うことです。序論で決めたテーマや問いについて論述し、解決へ導きます。

本論はレポートの中核をなし、レポートの合否に直接関係します。

論述の流れは、「テキスト理解→考察」です。

テキスト理解はテキスト内容を自分の言葉で説明し、読み手に理解度を示します。考察はテキスト内容を踏まえ、問いに対する答えを出します。

テキスト理解や考察の際、異なる内容を一緒くたに扱うことはできないので、説明項目や文章の役割に応じて区切る必要があります。

そこで、「節」を立てましょう。

本論の中に「第1節：タイトル」のように表記することで、結論に向けたスモールステップとして機能します。

例えば、「テキスト理解(1節、2節)→考察(3節)」というレポート構成にすれば、節を進めるごとに序論の問いに対する答えに迫ることができるのです。

結論の目的は、レポート全体を振り返り、レポートを終了することです。

よく「学んだ意義」や「意気込み」を述べる人がいますが、結論はこうした感想を述べる箇所ではありません。序論の問いに答えを出し、文字通りレポートの結論を導きます。

そこで、「テーマと問い」「本論の要約」「問いに対する答え」の3点を明記しましょう。

まず、テーマと問いを挙げましょう。

「本レポートでは、〜について述べるため、…という問いを立てて考察した。」というように、自分自身の問題意識がどのように始まったかを再度示します。

続いて、論述の歩みを確認するために、本論の要約を行いましょう。

「本論では第1節で〜、第2節で〜を述べた。」というように、節ごとの要点を簡単に述べる程度で十分です。

最後に、序論の問いに対する「答え」を明記しましょう。

この点が最も重要なので、必ず本論で導いた答えを明記してください。

関連ページ

学問を実現するレポートの形式

学問を実現するレポートの形式について説明 したページです。

論理的な文章に「序論、本論、結論」が必要な理由

論理的な文章に「序論、本論、結論」が必要な理由について説明したページです。

形式を守らないレポートが不合格になる理由

形式を守らないレポートが不合格になる理由について説明したページです。

正しい形式のレポートでも不合格になる理由

正しい形式のレポートでも不合格になる理由について説明したページです。

論述における「序論、本論、結論」の役割

論述における「序論、本論、結論」の役割について解説したページです。

レポートの形式と述べる順序の重要性

レポートの形式と述べる順序の重要性について解説したページです。