卒業までを3つに区切る
マラソン走者は一位からビリまで同じコースを走るように、通信生も最短卒業から最長卒業まで同じ内容を学びます。
卒業までの勉強は大きく3つに分けられ、これらは学ぶべき時期があるので、この点も含めて解説します。
最初に学ぶことは、大学通信教育そのものです。
大学通信教育の仕組みを知らなければ、通信制大学で単位を取ることはできません。この知識は、卒業までに行うすべての勉強の基盤となります。
次に学ぶことは、レポートです。
他の勉強と違い、レポートにはノウハウがあります。まさに通信制大学の象徴なので、専門的に学ぶ必要があるのです。
最後に学ぶことは、卒論です。
レポートとの違いは、卒論は正式な学術論文であることです。より包括的かつ実践的な内容となるので、計画的に進める必要があります。
このように、通信制大学の入学から卒業までの勉強は「大学通信教育」「レポート」「卒論」の3つから形成され、時期によって学ぶべき内容が違います。
通信制大学そのものを学ぶ
通信制大学に入学して最初に学ぶことは、レポートの書き方でも試験対策でもありません。
大学通信教育そのものです。
多くの人は、入学後すぐレポートを書こうとします。
ただ、レポートが合格するには、「大学教育とは何か?」という認識がないといけません。大学で求められる勉強を知らなければ、合格できるわけがないからです。
このように言うのも、大学の勉強は多くの人が考える勉強とは別物です。
多くの通信生は、教えられたことを理解する「学習」という方法で勉強しようとします。ただ、実際には、理解した内容をもとに自分なりの問題意識を持つ「学問」という方法で勉強しないといけません。
このようなわけで、通信制大学では問題の解き方ではなく、立て方を学びます。これはレポートに問いを導入することで可能になり、大学で求められる勉強が実現するのです。
ここまで読めば、大学通信教育そのものを学ぶことで、レポートに力を注ぐべき理由を理解できます。逆に言えば、この学びが抜け落ちていたら、レポートの重要性に気付けず大幅に時間をロスしてしまいます。
最短卒業を目指すには、目先の単位ではなく、より本質的なことに目を向ける必要があるのです。
レポートのノウハウを実践的に活かす
通信制大学の概念を学んだ後、レポートを集中的に学びます。
ポイントは、ノウハウを実践へ活かすことです。
レポートには様々なノウハウがありますが、それらは頭で理解するだけでは十分ではありません。実際に、「レポートに問いを立てる」というノウハウを知ったところで、目の前のレポートにどう活かすか分かりません。
そのため、ノウハウコレクターになる必要はないので、1つずつレポートに取り入れることが重要です。
このとき、「セット履修」が効果的です。これは、季節ごとに勉強テーマを決めて、関連科目を集中的に履修する方法です。
例えば、「教育学系」というテーマでは、「教育学」「教育心理学」「教育社会学」など、「教育」と名の付く科目を選択します。これらは多くの知識を共有できるので、テキストや文献理解がはかどり、効率的に進めることができます。
反対に、特別な理由なく、新規科目に挑戦するのはやめましょう。頭の使う場所が違えば効率性が落ちるので、勉強テーマは多くても2つに抑えるようにしてください。
失敗しない卒論のテーマ設定
通信制大学で最後に学ぶことは、卒論です。
ポイントは、テーマ設定です。テーマ設定に失敗すると、オリジナルデータを取ることができず、卒論は長期化します。
私の場合、家庭教師先の生徒さんに対する実験を前提として、卒論テーマを設定しました。その結果、他の人よりスムーズにデータを取れ、最短で卒論を完成することができました。
もちろん、本当に関心があるテーマであることも重要です。卒論は年単位で取り組むので、学びがいがないと勉強を続けられません。
そのためには、いかにしておおもとの分野と出会えるかどうかです。先ほどのセット履修もこの話に繋がり、戦略的に履修計画を立てることで、卒論テーマを失敗せずにすむのです。
つまり、卒論がうまくいくかどうかは、それまでの学びにかかっています。通信制大学のすべての勉強は、卒論を書くためにあると言っても過言ではないのです。
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