大学教育の目的は「学問」すること
大学教育の目的は「学問」です。
学問とは字の如く、「学び、問う」勉強スタイルです。「学び、習う」だけの「学習」とは違い、「自ら問いを発し、答えを出す」ことが大学教育の神髄と言えます。
したがって、この「学び、問う」という要素を、レポートに取り入れる必要があります。この考え方ができているとレポートは一気に上達し、通信制大学の勉強はうまくいきます。
ただ、レポート課題によっては、「学び、問う」方法が分かりづらい場合もあります。
例えば、「〜について説明せよ。」という課題があるとします。
このような課題は、あるテーマについて一通り説明することが要件なので、「答え」自体がありません。そのため、問いを立てる必要がなく、テキスト内容を「学び、習う」ことに終始します。
一方、「〜について自由に論じなさい。」という課題は、自分で問いを設定し、それに対する「答え」が必須です。テキスト内容を「学び」、そこから論点を定めるために「問う」必要があります。
前者を説明型レポート、後者を論述型レポートと呼びます。このうち、学問としてのレポートは論述型レポートを指します。
論述とはレポート上の議論である
このようなわけで、通信制大学における勉強とは「学問」であり、それはレポートで論述することだと言えます。
論述とは、レポート用紙上で「議論」を行うことです。
議論には議題があり、論点があり、議決があります。論点は論じる価値があり、結論は皆を納得させる説得力がないといけません。
したがって、論述は「問いを発し、議論を経て、結論に至る」という順序で進めます。
そのため、レポートには以下の要素が必須となります。
問いと答えは、論述の最も基本的な要素です。問いがないと論点が定まらず、そもそも学問でなくなります。
学問には「学び、問う」という2つの過程があるので、これに対応して論述も2段階で展開します。
それが「テキスト理解→考察」という論述の流れです。テキスト内容を自分の言葉で説明し、その内容を踏まえて考察を行います。
最後に、主張形成の方法です。議論は根拠がある者同士の対話によって進めるため、論述には双方向のコミュニケーションがないといけません。
テキストのコピペや根拠がない感想は、コミュニケーションの方向性が一方通行なので、仮に内容が正しくても合格できないのです。
このように大学教育の目的を1つ1つ意識してレポートを書くことで、通信制大学の勉強のすべてはうまくいきます。
関連ページ
- 通信制大学のレポートの条件
- 通信制大学のレポートの条件について説明したページです。
- レポートは議論である
- レポートで議論を行う方法について説明したページです。
- 通信制大学におけるレポートの位置づけと評価
- 通信制大学におけるレポートの位置づけと評価について説明したページです。
- レポートの文章が持つ性質である「公共性」とは?
- レポートの文章が持つ性質である「公共性」について解説したページです。
- レポートの文章が持つ性質である「客観性」とは?
- レポートの文章が持つ性質である「客観性」について解説したページです。
- レポートの文章を区切る重要性
- レポートの文章を区切る重要性について解説したページです。
- レポートは根拠がある者同士の対話である
- レポートは根拠がある者同士の対話である理由について解説したページです。
- レポートにおけるコミュニケーションの方向性
- レポートにおけるコミュニケーションの方向性について解説したページです。