レポート初学者が陥る罠
レポートで失敗する根本的な理由は決まっています。
レポートを知らずに、レポートを書こうとすることです。
なかには、テキストのコピペや私見を展開する人がいますが、これらはレポートではありません。レポートは根拠がある者同士の対話なので、一方通行のコミュニケーションでは成立しないからです。
他にも、字数を稼ごうと色々な内容を盛り込む人がいますが、どこかしら拾ってもらい評価が得られると思ったら大間違いです。
レポートは議論なので、何よりも論理的な文章であることが重要です。あくまで全体の流れが見られるので、一部分だけ評価されるということはありません。
このページでは、こうした文章を改善する練習方法を解説します。
自分の言葉で書く練習
レポート初学者の特徴は、自分の言葉で書けないことです。なかなか文章が思い浮かばない上、文献内容を十分に理解できないのでコピペのような文章になってしまいます。
もちろん、文献内容の説明は必要ですが、コピペと考察では意味がまったく違います。レポートで行うべきは後者であり、文献内容の理解を示した上で、著者の主張に考察を加える必要があるのです。
また、文献と無関係の私見を述べてはいけません。個人的な意見や感想は考察と認められないので、必ず文献内容を踏まえて文章を作成する必要があるのです。
これが、自分の言葉で書くという意味です。
この点を鍛える効果的な練習方法があります。
それは、文献を読んだ直後に文章を書くのではなく、一定時間置いて作成する方法です。
時間を置くことで記憶が薄れ、複数の文献から必要な内容だけが浮かび上がります。それらを再構成することで、完全オリジナルの文章ができあがるのです。
最後に全体を確認し、不要な文章を消したり、分かりやすく入れ替えれば、下書きの完成です。
不要な文章を見抜く練習
レポート初学者のもう1つの特徴は、字数をやたら増やそうとすることです。「字数=内容の濃さ」と考えているので、冗長な文章や難解な表現を多用し、とにかく字数が多くなります。
ただ、字数が多ければ評価が上がるという認識は間違いです。端的にまとめられ、分かりやすい文章の方が評価されるので、むしろ字数を減らすことを考えないといけません。
実際に、2000字のレポートを4000字や8000字で表現したら、不要な文章が本来の内容を邪魔してしまいます。
例えば、「上級財と下級財について説明しなさい。」というレポート課題では、上級財と下級財の概念を説明し、その背景にある所得効果を述べることで要件を満たせます。
ただ、これに代替材や補完財など別の概念を追記すると、上級財や下級財にうまく結び付けられません。その結果、全体としてのまとまりが悪くなります。
これが、文字数を減らす重要性です。
これには、レポートで述べる範囲を明確にし、文章の要不要を考える練習が効果的です。
最後まで文章が完成したら、一文ごとにテーマとの関連性を考えましょう。このとき、関連性が薄い文章や前後の文脈から不要な文章をピックアップすれば、本当に必要な文章だけを残すことができます。
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