説明型レポートの要件
レポートには、説明を要件とする「説明型レポート」と、考察を要件とする「論述型レポート」があります。一口にレポートと言っても、要件が違えば別物なので、きちんと区別する必要があります。
それぞれ簡単に紹介すると、説明型レポートはレポート課題からテーマを設定し、テキストや文献の内容を自分の言葉で説明します。考察は必要なく、最終的な結論も存在しません。
一方、論述型レポートはレポート課題から論点を定め、テキストや文献を参考にして議論を行います。考察を加えることで、最終的に1つの結論を導きます。
説明型レポートの特徴として、テキスト内容を自分の言葉に直して述べるだけで良く、自分自身の観点から考察を加える必要がないことが挙げられます。
これは、問いがなくても説明が成り立つことに起因します。
説明とは自分が理解した内容を相手に正しく伝えることが目的なので、議論をしたり考察を加える必要はありません。そのため、課題からテーマを設定し、一通り述べることが説明型レポートの要件なのです。
仮に問いがあると、その問いに答えることがレポートの要件となります。焦点が絞られるので一通り説明できなくなり、論点を定めることで議論になってしまいます。
このようなわけで、説明型レポートに問いは必要ありません。
問いが必要ない説明型レポート
あるレポートが説明型レポートかどうかは、レポート課題を見ればすぐに分かります。
説明型レポートのキーワードは「テキスト」と「一通り」です。
「テキスト内容に沿って述べなさい。」や「一通り説明しなさい。」というレポート課題の場合、自分自身の観点から考察を加える必要がないので、説明型レポートとなります。
例えば、「日本の選挙制度について一通り説明しなさい。」というレポート課題では、「日本の選挙制度」についてテキスト内容を一通り説明することが求められます。選挙制度には小選挙区制や比例代表制があるので、これらの特徴を紹介すれば課題の要件を満たせます。
このとき、問いは必要ありません。
仮に、「どうすれば死票を減らすことができるか?」という問いを立てた場合、小選挙区制の問題点について議論することになり、他の選挙制度について説明することができないからです。
このようなわけで、テキスト内容を一通り述べる課題では説明型レポートとなります。
論述型レポートの見極め方については、こちらのページで解説しています。
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