通信制大学のための動機づけ理論

行動の2つの過程

「やる気がない」と言うと、気持ちの問題と捉えられがちですが、心理学の観点から言えば原因は別にあります。やる気に関する研究は動機づけ理論にまとめられるので、動機づけ理論を紐解くことで、行動を起こす方法について理解できます。

 

行動には「キッカケ」「継続」という2つの段階があります。キッカケは最初の一歩目、継続は二歩目以降です。

 

これらの行動は起こし方が違うので、それぞれ説明します。

外発的動機づけ

行動を起こすには、「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」という2種類の方法があります。簡単に言えば、好きだから行動するのが内発的動機づけ、報酬のために行動するのが外発的動機づけです。

 

まず、行動する前からやる気があるということはないので、行動のキッカケとは「報酬」であることが分かります。そのため、外発的動機づけで最初の一歩目を起こします。

 

これは、勉強を始める際に重要な考え方になります。最初の一歩目は心理的抵抗が最大の状態なので、外発的動機づけによって取り除かないといけません。

 

具体的な方法として、自分の好きなことを報酬として用意し、行動と「セット」にします。例えば、勉強後に買い物の予定を入れ、勉強という行動を起こします。

 

このように報酬を用意することで行動に目的が生まれるので、心理的抵抗があっても行動を起こすことができるのです。

 

ここまで読めば、行動のキッカケにやる気は関係ないことが分かると思います。同時に、最初の一歩には、かなりのエネルギーが必要になることも分かります。

 

やる気が出ないのはあなたのせいではないので、勉強したくなるよう自分自身を仕向けないといけません。

内発的動機づけ

外発的動機づけの場合、行動の目的は行動とは無関係の報酬にあります。行動そのものに関心がないので、報酬に飽きたら行動もなくなります。

 

ただ、卒業の本質は行動の継続であり、二歩目以降です。 そのため、内発的動機づけで行動を継続します。

 

内発的動機づけとは、行動の楽しさを理解し、行動そのものを目的とすることです。そのため、持続的で質が高いという特徴があります。
具体的な方法は、適切な目標を設定し、それを達成することです。

 

例えば、単に「卒業すると」いう目標ではなく、「卒業してどうなりたいか」をイメージしましょう。これにより、勉強すること自体が目的となり、内発的動機づけが育まれるのです。

 

ここまでの行動の原理を認識して、「自分の好きなことと組み合わせる」「なりたい自分をイメージする」ことで行動を動機づけてください。

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